2月3日は節分です。最近では恵方巻きの方がメインになりつつありますが、豆まきのことを忘れてはいませんか?
今回は、節分に豆をまく由来ややり方などをお伝えします。
今までなにげなくやっていた行事も、ちゃんと意味があったのだと再確認すると一味違ったイベントになりますよ。
節分の豆まきの由来とは?
昔、節分に「追儺(ついな)」という邪気払いをする宮中行事が行われていました。別名「鬼やらい」や「厄払い」とも言うそうです。その行事のひとつに「豆打ち」というものがありました。その行事の名残が後に「豆まき」として庶民に広まったといわれています。
「豆打ち」が「豆まき」に変わったのも、農民が豊作を願う気持ちと畑に豆をまくしぐさを表しているからだそうです。
節分の豆まきには作法があるの?
作法というか、やり方は地方や家庭によって異なることが多いです。ですので、ここでは一般的にいわれている節分での豆のまき方をお伝えします。
豆まき用の豆を用意する
多くの場合は、「炒ってある大豆」を用意します。大豆には昔から神様の力が宿ると言われています。
今では市販で「節分用の豆」として炒り豆が売られているので、それを利用するのが簡単です。ただ、万が一があるので、確認だけはしておきましょう。
自分で作る場合は、必ず大豆を炒り豆にしましょう。拾い忘れた大豆から芽が出てしまうと縁起が悪いとされるからです。また、「炒る」ということが「射る」に通じ、「魔目」を「射る」ことで「魔滅」という意味もあるんだそうです。
そして、炒った大豆は「福豆」といわれます。福豆に神様の力が宿るように、豆まきをするまでは神棚にお供えしておきます。神棚がない時は、タンスなど目線よりも高いところに置いておきましょう。
いつまけばいいの?
鬼は、「鬼門(きもん)」といわれる北東からやってきます。北東のことを昔から「丑寅(うしとら)」といいます。この「丑寅」には「真夜中」という意味もあるので、豆まきは夜に行うほうが効果的でしょう。できるだけ家族みんなでするといいですね。
誰がまく?
家族の幸せを願う行事でもあるので、もともとは一家の大黒柱である家長や長男が節分の豆をまく役目でした。ですが、家族みんなで行うイベント的な意味合いも強いので、家族みんなで豆をまいて、それぞれの厄払いをするという感覚で構わないでしょう。
どうやって豆をまく?
窓を開けて「鬼は外!」と豆をまき、鬼が戻らないようすぐに窓を閉めてから、「福は内!」と部屋の中に豆をまきます。奥の部屋から順番に豆をまいてきて、最後は玄関までまいて、家中の鬼を追い出してきましょう。
このときの、口上や回数、順番などは地方や家庭によって異なります。我が家の場合は、「鬼は外!」を2回「福は内!」は1回というやり方を祖父がしていました。しかも、良く思い出してみたら、窓とか普通に開けっ放しで「福は内!」もしていたかも(苦笑)
豆を食べる
節分の豆まきが済んだら、「1年間無事に過ごせますように」と自分の年齢の数だけ豆を食べます。このとき、自分の年齢より1つ多く食べたり(新しい年の厄払い、数え年としてなどの理由から)、2つ多く食べたりと、地方などによって考え方が様々あるようです。
あまりにも数が多い場合や豆が苦手という場合は、「福茶」としていただくのがいいでしょう。
節分の豆まきに落花生を使うこともあるの?
節分の豆まきには、一般的には「大豆」が使われることが多いです。ですが、地域によっては「落花生」が使われることもあるようです。
ですので、何がよくて何が悪いということではありませんし、地域や家庭で受け継がれてきた方法があなたにとっての節分の豆まきになるのではないでしょうか。
私が小学校低学年の頃、授業の一環だったのかな?落花生で節分の豆まきをしたことがあります。黒板に書かれた鬼に向かって、みんなで思いっきり投げつけていました(笑)そのあと、みんなで拾って美味しく食べたことを思い出します。豆まきの後始末が楽なのも落花生のいいところかもしれませんね。
まとめ
恵方巻きばかりに気が取られがちの昨今ですが、昔ながらの伝統行事もしっかり理解してから行ってみると、なんだか気が引き締まる気がします。
今年はいつもより気合を入れて節分の豆まきをしてみませんか?